ハングリータイガーの歴史

―1969年、横浜・保土ヶ谷の丘陵に一軒のレストランが誕生しました―

それまでの日本では見たこともない、ハリウッド映画の西部劇にでも出てきそうな、天井の高い木造の大きなレストラン。
クルマでなければたどりつけそうもない立地。それまでの日本のレストランの常識を破るような佇まい。
それが、『ハングリータイガー』一号店となった、保土ヶ谷本店でした。

アメリカの大学でレストラン経営学を学んで帰国したばかりの創業者・井上が、やがて日本にもクルマ社会が来ることを予見して作ったレストランの登場でした。

アメリカの郊外型レストランにならった建物、立地。『ハングリータイガー』の登場は、日本の外食産業新時代、またそれに続くファミリーレストラン時代の到来を告げる一番手となったのです。
(ただし、ハングリータイガーはステーキとハンバーグの専門レストランであって、ファミリーレストランではありません)

メディアによる外食産業の歴史では、1970年の『すかいらーく』をもって日本の外食産業時代が始まったとされていますが、その前年、すでに『ハングリータイガー』は登場し、日本の外食産業の先頭を走っていたのです。

そして―『ハングリータイガー』が“日本のはじめて”を走っていたのは、レストランとしてのスタイル、業態だけではありませんでした。
1969年創業時から今日まで、お客様からの変わらぬ人気をいただいているメニュー
「ハンバーグステーキ」のスタイルも日本で最初のものだったのです。

混ぜもの一切なしの牛肉100%、ごろんと肉を丸めただけのラグビーボール型のハンバーグを炭火で焼き、熱々の鉄板で提供するスタイル。
お客様の目の前でソースをかけ、最後の仕上げをおこなう、その“ジュッ ジュッ ジュワ~”とソースがはね、
シズル満点のハンバーグこそ『ハングリータイガー』のオリジナルだったのです。
現在日本中でよく見られる、このハンバーグのスタイルの正真正銘の『元祖』はハングリータイガーなのです。

元祖ならではの"質と価値"をずっと追求し続ける「ハングリータイガーのハンバーグステーキ」は、
日本中に溢れるコピー商品とは、やはり一線を画す魅力の商品です。 変わらぬおいしさと心温まるサービスで、創業50年目の今日も多くのお客様に愛され続けています。

著書

  • 『牛肉を食べる』株式会社コスモの本
    1995年4月10日第1刷発行
    ¥1.359円
  • 『カウボーイになった男』株式会社エフビー
    2019年3月15日第1刷発行
    ¥1.800円

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